柏市で交通事故にあったときに弁護士に依頼するメリット
- 2018.07.01
- 交通事故
千葉県柏市の交通事故事情
千葉県柏市では平成28年に1238件の交通事故が発生しました。平成28年に千葉県で発生したの交通事故の件数は18,022件で、185人の方が亡くなりました。死者の数は全国で愛知県に続いてワースト2位でした。
発生件数 | 前年比 | 死者数 | 前年比 | 負傷者 | 前年比 | |
---|---|---|---|---|---|---|
全 国 | 499,201件 | -37,698件 | 3,904人 | -213人 | 618,853人 | -47,170人 |
千葉県 | 18,022 | -628 | 185 | +5 | 22,396 | -866 |
柏 市 | 1,238 | -154 | 10 | +4 | 1,458 | -234 |
(参考:http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/120700/p017017.html)
この記事では、柏市で交通事故にあったときにするべきことを解説します。
交通事故にあったらするべきこと
車を安全な場所に移動させて人命救助を行う
交通事故にあったら、まずハザードランプを転倒させて車を路肩など安全な場所に移動させ、停止表示板、発煙筒、非常信号灯などを使用して後続車に危険を知らせましょう。
事故によるけが人がいる場合には、人命救助を最優先に行ってください。まずは119番にかけて事故現場の住所は近くの目印を伝え、救急車の手配を行いましょう。
交通事故が起きたときの負傷者の救護は道路交通法では運転手の義務とされており、負傷者を救護せずにその場を去ると5年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
警察に連絡
交通事故が発生したら必ず警察に連絡をしなければいけません。これは人身事故の場合はもちろん、軽い物損事故の場合でも同様です。
柏市の管轄となる警察署は柏警察署ですが、110番に電話をすると自動で通報地点を管轄する警察本部の通信指令室に繋がりますので、わざわざ柏警察署や近くの交番の電話番号を調べて連絡する必要はありません。
警察への連絡を怠ると道路交通法違反となるばかりか、後になって過失割合について揉める原因となったり、保険会社に保険金を請求するときに必要な書類を作成してもらえない場合もあります。どのような交通事故でも必ず警察に連絡するようにしましょう。
ただし、けが人がいて消防への連絡が住んでいる場合には消防から警察に連絡が入りますので、改めて警察に連絡する必要はありません。
現場検証
警察官が到着すると、そのまま現場検証が行われます。警察官は事故の当事者に事故時の状況について聴取を行いますので、自分が認識していることを漏れなく警察官に伝えましょう。
このときの聞き取りの内容を元に実況見分調書が作成されます。実況見分調書の内容は過失割合の認定などに大きく影響します。現場検証は事故の直後で行われるため、どうしても冷静さを失ってしまいがちですが、できるだけ落ち着いて事故の状況を伝えましょう。
相手と連絡先を交換
事故の相手方とは、最低限、名前と連絡先の電話番号を交換してください。名前も電話番号もわからなければ、事故後に保険会社から相手方に連絡をとることができないためです。
余裕があれば、住所、相手方が加入している保険会社、車のナンバーなどを確認しておくと、後の示談交渉がスムーズに進みます。
事故の状況を記録する
自分と相手の車の破損箇所や破損の程度、事故現場の様子などは写真に撮って記録しておきましょう。車両の破損の状況からは事故の客観的な状況がわかるため、過失割合についてトラブルになったときに役に立つことがあります。さらに、事故後に相手の車に新たに傷がついた場合、自分の車との事故による傷ではないことを証明することもできます。
事故現場の様子を写真に撮っておくことで、事故時の交通量や路面の状況を証明することができます。
事故を目撃していた人がいる場合には、事故状況を証言してもらう必要が生じることもありますので、念のために連絡先を聞いておきましょう。
保険会社に連絡
落ち着いてからでも結構ですので、自分が加入している任意保険の保険会社に連絡をしてください。保険会社に連絡すると、保険証券番号、けが人の有無、事故の状況、相手方の情報などを尋ねられますので、あらかじめ準備しておきましょう。
保険会社から相手方に連絡をとるところから相手方との示談交渉が始まります。
交通事故の被害にあったときに弁護士に依頼するメリット
交通事故でむち打ちや骨折などの怪我を負ったときは、弁護士に依頼することで相手方の保険会社から受け取れる示談金を増額できる可能性が高くなります。
続いて、交通事故被害者が弁護士に依頼するメリットについて説明します。
示談金が支払われるまでの流れ
交通事故にあって治療のために病院で治療を受け、一定の期間を過ぎると、相手方の保険会社から治療の打ち切りを通告され、示談金の提示を受けます。治療の打ち切りを通告される時期は、怪我の程度にもよりますが、事故から3か月や6か月目に連絡が来ることが多いです。
保険会社から提示された示談案に合意すると和解が成立し、一度成立した示談は基本的に覆すことはできません。
相手方から提示される示談金は適正な額ではない
問題なのは、相手方の保険会社から提案される示談金の額は適正な額ではないという点です。
交通事故の示談金には、自賠責の基準、保険会社の基準、裁判基準という3つの基準があります。
自賠責の基準とは、交通事故被害者への最低限の補償を行うための自賠責保険の基準です。自賠責保険は3つの基準のなかで最も低い額です。
保険会社の基準とは、各保険会社が社内で定めている独自の基準です。交通事故の被害者に提示される金額は、この保険会社の基準です。保険会社の基準は非公開ですが、自賠責の基準よりも高く、裁判基準より低額です。
裁判基準とは、これまでに裁判所で蓄積された交通事故の判決に基づいて形成された基準です。実務上は、日弁連交通事故相談センターが発行している「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(通称、「赤い本」)にまとめられている基準が使用されています。
裁判基準は、3つの基準のなかで最も高額となります。
弁護士に依頼するだけで示談金が増額する理由
保険会社から示談金の提示を受けた交通事故の被害者は、「プロが提示してきた示談金なのだから適正な金額なのだろう」と考えて、示談に応じてしまいがちです。しかし、すでに説明したとおり保険会社が提示してくる基準は裁判基準と比べると低額であることがほとんどです。
弁護士に保険会社との交渉を依頼すると、3つの基準のなかで最も高額な裁判基準を前提として交渉を行うことができますので、大半のケースで示談金が増額します。
これが、弁護士に依頼するだけで示談金を増額できる理由です。
弁護士費用は?
「弁護士に依頼すると、高額な費用を請求されるのではないか」と心配される方がいらっしゃるかもしれません。しかし、交通事故の被害にあってけがをし、弁護士に保険会社との交渉を依頼したとき、「費用倒れ」になってしまうことは極めて少ないです。心配なときには一度弁護士に相談して示談金がどれだけ増額する見込みがあるのか聞いてみましょう。
また、加入している任意保険に弁護士費用特約が付いている場合には、自己負担なしで弁護士に相談や依頼をすることができます。弁護士費用特約を使っても等級が落ちて翌年からの保険料が増額することはありません。自分が弁護士費用特約に入っていなくても、家族が入っている特約を使えることがありますので、保険会社に確認してみましょう。
弁護士の探し方
最後に、交通事故に強い弁護士を探す方法を説明します。
知り合いに紹介してもらう
知り合いに弁護士を知っている人がいる場合は、紹介してもらうのが一つの手段です。知人の紹介であれば弁護士報酬を多少安くしてもらえる場合もあります。
法テラスや弁護士会に紹介してもらう
弁護士を紹介してくれる公共の機関として法テラスや地方の弁護士があります。
柏市の近隣にある法テラスとしては千葉市にある「法テラス千葉」や松戸市の「法テラス松戸」が、弁護士会としては千葉県弁護士会があります。これらの機関では弁護士による無料相談も行っていますので、これを利用して信頼できる弁護士を探す方法があります。
インターネットで探す
インターネットを利用して自分で弁護士を探す方法もあります。「柏 弁護士 交通事故」なでで検索すれば、交通事故に注力している法律事務所はインターネット上で積極的に被害者向けの情報を発信していることがありますので、過去の解決実績や弁護士のプロフィールを見て比較・検討を行うことができます。
さいごに
「交通事故で弁護士に依頼するなんて大げさではないか」と思われるかもしれません。しかし、不幸にも交通事故の被害者にあった方は、相手方に対して補償を求める法律上の権利があります。
事故によって受けた損害に対して正当な補償を受け、明るい生活を取り戻すために、柏市の弁護士への相談を検討しましょう。
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